大津百町スタジオ

ついに・・・
「大津百町スタジオ」がオープンを迎えます。

「新材と古材」
「針葉樹と広葉樹」
「内と外」

対照的な物事が、「一対一」でぶつかり出来上がった。そんな印象を受ける建築です。


「設計と大工」

思えば谷口工務店も、この二本の柱ががっつり組んで、お互いを刺激し支えあう会社です。


新たな谷口工務店の顔となる「大津百町スタジオ」
ぜひお越しください!

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松本

 

 

 

 

 

 

設計部雪組 松本


雨旅

素敵なお宿に行ってまいりました。
石川県加賀市にある「べにや無何有」旅館です。

山裾に位置し、巨木の残る山庭を囲むように全17室のお部屋が並んでいます。
全てのお部屋に露天風呂と月見台があり、お部屋と山庭は大開口の窓で繋がっています。

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月見台に覆いかぶさる紅葉の葉にポツポツと落ちる雨雫を眺めて、ぼーーーっと座っていると、終始、穏やかな気持で、贅沢な時間を過ごしました。
山代温泉の観光街にありますので、皆さまぜひご宿泊下さい。

 

モチロン、ただぼーーーっとしてた訳ではないですよ――
素敵な空間に出会えたら、それを記録しないと私たち建築屋は気が済みません。
実際にボーーーっとした時間は30分、残りは写真とスケッチと測量です…!20160513074005019_0001


これは途中段階ですが、素敵な空間のスケッチと間取り図です。この後に寸法を入れていきました。

 

甲「フムフム、ここを一段下げているのはわざとダナ…」
乙「おや、ウッドデッキにビスが無いね…」

夫婦揃って建築屋で良かったと思うとともに、端から見たら「何やってんだあの2人?」となっていたのかもしれません。

素敵な空間をお客様にご提案できるように、日々勉強です!

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次はお盆休みです!          設計部月組 松本


「苔の話です」のつづきです

こんにちは  松本です

私事ですが、2月に誕生日を迎え、26歳になりました。
祝って下さった皆様ありがとうございます。
プレゼントをもらいました。長寿梅の苔玉です。宅急便で届きました。

梅

 

 

 

 

 

 

 

 

以前、私はブログの中で「苔フェチ」を語っており、その中で「苔玉には惹かれません」と
申しておりました。「あくまでも自然の、ありのままの苔が良いのだ」と。
その考えは誤りでした。
「苔玉いいなぁ~」
26歳は、そんな今までの自分の考えを改めるところから始まりました。

毎朝、起きたら苔玉をチェックします。少しずつではありますが、大きくなっている気がします。
梅の蕾だって少し膨らんでいるような気がするのです。
苔も、ラップにぐるぐる巻きになって梱包されていた当初と比べると絶対に元気です。
苔玉、梅、そしてセットで付いてきた粗い焼目の器、白い石。これらをお気に入りの
ガタガタのスツールにおいて、一番日当たりの良い窓際に置きました。

蕾が開花するのは3月の後半頃だそうで、白い花が咲きます。
毎日が少し楽しくなりました。

「モノではなくコトを売る」
これは、私の家づくりに対する大事な考えなのですが、この苔玉はまさしくそれです。
苔玉というモノが在ることによって、毎日の成長を楽しんだり、世話をしたりと、コトが
生まれました。そしてそのコトが毎日の暮らしを少し楽しくしてくれました。

お家づくりもこうでないといけません。
家を建てることが目的ではなく、建てることによって、お客様の人生にどれだけ
幸せな暮らしが生まれるかを、設計士は提案できないといけません。
そしてその提案は、苔玉くらい小さくて可愛いらしいもので良いのです。
色々、勉強になりました。

もう少し暖かくなったら、外に出して見ようと思います。
やっぱり、苔も苔玉もいいもんですネ!

松本


まつぴら!

こんにちは 松本です。

今日は私の好きな俳句をご紹介します。
紹介の前にまずは皆様、「寒い冬の朝にふと見上げた一本の松」を頭に思い浮かべて、お聞き下さい。

枯淡など まつぴら色を 変へぬ松

鷹羽狩行(たかは しゅぎょう)さんの句です。寒い冬、周りの木々はどんどん枯れ落ちてホソボソとなっている中で、松だけは青々と茂っている。そんな松を見て、年相応に生きて老いていくのではなく、一矢報いる、逆襲してみる、そんな力強い気持ちがこの句に込められているそうです。

この句の中で私は特に、「まっぴら」という部分、ここを強めに、上を向いて、声に出して詠んで頂きたいのです。「まっぴらごめん!」の「まっぴら」です。少しにんまりした表情になりませんか?私だけですかね笑?私はこの「まっぴら」には、作者の遊び心が含まれているのではないかと感じています。とにかく、どんな時でも、最前線で「にんまり」できる気持ちでいたいのです。
そしてもう一つ、この句の中で注目すべきなのが「松」です。そう、私も「松」本です。この句を初めて詠んだ時に、まるで自分のために詠まれた句ではないかと感じました。だからこの句は僕の座右の銘でもあります。

寒い寒いと言いつつも、まだまだこれからが冬本番です。
皆様もぜひ、枯れ木の中に立つ「松」を、探してみてください。そして、マフラーで覆った顔を上げて、「まっぴら!」と言ってみてください!

以上、「松」本でした。「本」の方でも何かいい句がありましたら教えて下さい笑

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組み建つ組み木

こんにちは 松本です

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先日、あるお堂を観に行った際に「継手」を発見したので、カッコ良く写メを撮りました。
木と木を木で継ぐ、金物が貴重だった時代が産んだ伝統的な日本の建築技術です。
昨今ではほとんど見る機会や出番が減ったこれら「木組み」ですが、この不思議な力強さは
当時の職人の苦労が木に染み込んでいるからではないかとしみじみと感じます。

実は私、大学院で「エセ木組み」の研究をしていました。構造とか木の特性とか色んな
「木組み」の良さをほぼ無視して、「デザインとして如何に木組みが美しく、楽しいものか」を
調べて発表したくて、二年間研究していたのです。
題して、「組み建つ未来の原風景」です(笑)こんなフザケタ修士論文のタイトルを
許してくださった教授には一生頭が上がりません。

 

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詳しい内容は長くなります、なにせ2年分の血と汗が混じった研究です。内容も薄く曖昧なテーマではありましたが、とにかく「ものづくりを誰よりも楽しむ」というこれまでのモットーをそのままカタチにすることができたと思っています。

今も谷口工務店でものづくりの現場で仕事ができて幸せであります。この幸せを
お客様や周りの人々にも共有してもらって、みんが幸せになることが、
僕にとっての「みんなが喜ぶ家づくり」になるのだと、改めて感じた日でありました。


ようがさわがさ

こんにちは松本です。

連日の雨が夏にこもった熱を冷ましてくれたおかげで、すいぶん快適になりましたね。

ただ、ちょっと降りすぎているような気もします。今までどこにそんな水分を蓄えていたのでしょうか。自然は本当に不思議です。

さて、そんな雨を眺めながら、覚えたての雑学をひとつ投稿したいと思います。

「和傘と洋傘の違い」についてです。ちょっとマニアック。
雰囲気や生地や構造やいろいろ違いはありますが、もっと面白い違いです。

ようがさわがさ

 

 

 

 

それは、「傘を閉じたときの収まり方」です。

一目瞭然。
洋傘は外に生地がでますが、和傘は中に生地が包み込まれます。
つまり和傘は、「近くの人が濡れないように気を配っている」んですね。オドロキ!

 

日本人のこころが傘にまで現れていたなんて気付きもしませんでした。
「和傘、近々見に行こうかなぁ」と思った長雨のある日でした。

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なんとなく絵になります。

 

 IMGP0638以上、松本でした!

 

 

 

 

 


暑い!からこそ涼しいが分かるんですね。

こんにちは まつもとです

 
毎日暑い日が続きます。

谷口工務店最年長の村田大工も、溶けそうな(半分溶けていた)顔をしていました。

 

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そんな真夏を涼しく乗り切るために、事務所では土間アプローチに打ち水をしております。

炎天下の中わざわざお越しいただくお客様に、少しでも涼を感じてもらおうと思い始めました。

 

 

この打ち水、なかなか風情があって、粋です。

まず、涼しくなることは確かです。

それも風がすーっと抜けるような涼しさで、気持ち良いいんです。

そして、濡れた苔や石が艷やかに美しく、輝きます。

また、シャッ、シャッ、という跳ねる水の音がなんとも心地良いんです。

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私すっかりこの打ち水にハマってしまい、休憩がてら水を撒いています。

暑さと一緒に心も落ち着いて、気分もリフレッシュできます。

 

 

打ち水なんて、冷房機器のない昔の知恵だと侮っていました…

皆様もぜひ、打ち水の奥深さに触れてみてください。お勧めですよ!


大先輩について

こんにちは 松本です。

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こちらは看板娘のチャコちゃんです。
失礼しました、チャコ先輩です。

毎朝毎晩顔を合わせるこのチャコ先輩は、愛嬌があると思いきやいきなりびっくりするぐらい吠えかかってきたりされて、酸いも甘いも教えて下さる大先輩です。

そこで今日は柴犬について調べようと思いました。

柴犬は、イヌ科イヌ群イヌ属に分類される犬です。
日本原産の犬で、縄文時代の遺跡から柴犬の祖先と想定される犬の骨が出土しているそうです。また警戒心が強い犬でもあり、自分の縄張り争いが盛んという特徴を持っていますので、番犬としても活躍します。昔から人の側にいるパートナーだったんですね!

※雑学・・・柴犬の「シバ」は「小さい」の古語だそうです。今ではチワワやミニチュアダックスフンド達に小型犬の座を譲っていらっしゃる柴犬さんですが、その丁度良い大きさ、無駄のないフォルム、そしてキリッと遠くを眺める眼差しは、やはり尊敬できるお犬であるということで間違いありません。

チャコ先輩をさらに尊敬できた一日でした。

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今日も一段とお凛々しい。


憧れの一脚

正面

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは 松本です

今日は、僕がいつか手に入れたい「Yチェア」についてのブログです。

この「Yチェア」、雑誌とかテレビドラマの中とかでよく登場します。とても有名な歴史ある一脚で、ぜひ座って頂きたい一脚です。
あみあみ

 

 

まず、この「Yチェア」には角がありません。細部に至るまで角が丸められていて、ビーチ材の密な木肌はどこを触っても優しい肌触りです。ついついサラッと撫でてしまいます。


曲線美

また、角のない有機的なフォルムは無駄がな編むく、木の家にとてもマッチします。座る心地よさだけでなく、見ているだけでも楽しめるんです。この背もたれの絶妙なカーブにはいつも感動します。

 

座面はペーパーコードという樹脂の紐を、職人による手作業で巻かれています。
なんと長さは120m!熟練工でも1時間掛かるそうです。
そんな手作業の座面は座ると程よく沈んでくれて、ですがしっかりと受け止めてくれるのです。
このペーパーコード独特の包容力が、まさしく「Yチェア」なのです。

 

そして何より素晴らしいのは、座面はほつれたりすると修理に出すことができ、何十年も座り続けることが出来ます。革製品と同じで、使うほどに艶が増し、思い入れがどんどん強くなっていくことでしょう。

そんな素晴らしい「Yチェア」ですが、やはり良さを知って頂くには座ってもらうことが一番です。
僕は座った途端一目惚れしました。将来の家に必ず置くぞと決めました。


皆様もそんな憧れのモノありますか?

 

 

 


濃ゆい

松本です。

春めいてきました。

昨夜は外がとても静かで気持ちよかったので、グラスにそそいだお酒にひとひらの桜花びらを浮かべて、ほろ酔い気分に浸っていました。

季節の移ろいを感じながらお酒と旬の肴を嗜む。たった数十分の一人呑みでしたが、日常の何倍も濃い時間でありました。一つひとつの時間を濃くし、時間を余らせ、行動にゆとりを持つ。メリハリを持つことが何事も大事だと常々感じてはおりますが、なかなか実現できていない現状もあります。

「デザインに余裕を、そしていつも遊び心を」これは僕のデザインに対するモットーです。余裕を持てば周りに気付き、些細な事にも感動できる。遊び心を持てばその感動を他者に伝えられる、喜んでもらえる。人々に感動を与える魅力の詰まった人間になりたいです。