古家の再生②

こんにちは。設計部花組 とちぎです。


卒業シーズンですね。
今年卒業の皆様おめでとうございます!
この3月は、別れや出会いがある…一年の中で一番思い出深い月、同時に新年度に向けて 教科書の整理したり部屋の模様替えなど心機一転される方も多いと思います。
ここ最近、谷口工務店でもリフォーム工事の依頼も多く、庭の工事や水回り工事、また古い家を直す工事があり、家を拝見するたび昔の人の技術やモノを大事にするということを改めて実感しています。


昨今、日本で空き家の数がどんどん増えて、今や住宅数が世帯数を上回り、7軒に1軒は  空き家になり、2019年にはピークになると言われています。
なぜこんなに空き家が増えたのか…現代日本人は新しいものが好きで、日本では中古住宅に買い手や借り手が付きにくいのですが、アメリカやイギリスでは新築より中古の方が取引があるようです。
住宅の平均寿命もアメリカで67年、イギリスは81年、日本はたった27年と言われていますが、日本でも昔はモノを大切に使われていたように思います。


今回お世話になったのは、
敷地内の母屋の離れに、昔はおばあちゃんのお部屋として建てられた和室二間の17坪の  平屋。

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この度3代目のお孫さんが成人し、結婚を機に再生します。
「建て替えたほうが早いのでは?」「地盤や基礎も不安…」と言う声もありましたが、母屋にお住まいのご両親は、まだまだ住める立派なお家やし壊すのはもったいない、また慣れ親しんだ風景をそのままにしたい思いがあり、外観、お庭はそのままに内観間取りリフォームをすることに。

ご両親の想いをくみとりお孫さんもできるだけ面影を残したいとのこと。
このお互いを想う気持ちに心が熱くなります。

なんでも新しくするのは簡単ですが、昔の人の思いを受け継ぎ大切に住まわれてきた家で  そのままに使えるものは綺麗に残し、古いものに手を加えて再利用することで今まで以上に愛着がわいてきます。

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現在築60年、これから新しい家族の暮らしが始まります。
年月かけて住み続けて頂き、また何十年後かに手を加えて再生できる日を夢見て仕事したいと思います。